(やべぇ・・・・・)
監獄ノスタルジア(1)
ようやく足つきのヤツを追い詰めたっつーのに、反対に打ち落とされた。
動力系がイカれたらしく、愛しのバスターはピクリともしない。
アラートが鳴り響く。掃射標的マークが点滅している。なのにアタマの中は妙にクリア。
(やべぇ・・・・) このままじゃ撃たれてオシマイ!あの世逝きだぜ!
死にたくなんかねぇっつーの!まだ17なのよオレ!
そう思った時にはハッチを開いていた。手を掲げて投降の意思を示す。
緊張の一瞬の後、俺の願いが通じた事を理解した。
生きてりゃ次の道も開けるってモノさ。ナチュラルなんかにヤラレたままじゃコーディネーターの立場もないし。
怨み連なる足つきの内部も見たいものだし・・・ってなんだかオレ楽しそうじゃん!
お気楽に出来てる性格は、緊張感のカケラも無いし、まあ欲しくも無いけどなあ(笑)
くっくっくっ・・・なるようにしかならない時もある。ま、それも良しということで。
そして俺は生きる為の一歩を踏み出す。
銃を突きつけられ、外に降りて・・・初めて雨が降っていることに気がついた。