そして・・・その別れは今日訪れるのかもしれないと不安に怯える自分がいる。
逢えない日々があまりにも切ないから、つい云ってしまいたくなる別れの言葉。
『さよなら・・・』
云ってしまえば楽になれる?
貴方を忘れることができる?
貴方が優しければ優しいほど・・・いつか必ず訪れる別れの時がきっと悲しい。
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わたしの横で眠る貴方はとても綺麗。
逢うたびに凛とした美しさが私を惹き付けて離さない。
貴方の体温が私を包み込んでも・・・。
その艶やかな声が恋心を語っても・・・。
私の想いは立ち止まったまま動けない・・・。
ひとりベッドを抜けて服を着る。
貴方が眼を覚ます前にここを出て行きたい。
そうしないと私は貴方にもう二度と逢わない別れの言葉を云ってしまいそうで・・・。
ほんの少し前まで私を映していた瞳はこのあと誰の姿を映す?
貴方の側にいる数多の美しいひとに嫉妬するのはとても醜い。
私はそんな自分がとても嫌い。
「どこに行くの・・・?」
その声に振り向けば・・・いつのまにか私を見つめる貴方がいた。
「帰るわ・・・」
「どこに帰るの?」
「私のいるべきところに帰るわ」
「それは・・・どこなの?」
「それはきっと・・・ここではないどこかだわね」
ぱたん・・・とドアを閉めて外に出れば凍りつく吐息と満天の星───。
コートの襟を立ててアスファルトの歩道を歩き出せばもう私は元気。
「お願い私をひとりにしないで」
そう云って泣いてしまう前に・・・。
「お願い・・・私だけを見て」
そう云って泣いてしまう前に・・・。
「誰よりも貴方を愛してるわ」
そう云って泣いてしまう前に・・・。
私を現実の世界に帰して・・・。
貴方が優しければ優しいほど・・・いつか必ず訪れる別れの時がきっと悲しい。
貴方が優しければ優しいほど・・・いつか必ず訪れる別れの時がきっと悲しい。
貴方が優しければ優しいほど・・・いつか必ず訪れる別れの時がきっと悲しい。
別れの日が来るのを解っていて・・・貴方に愛しているなんて私にはきっと云えない・・・。
そして・・・私はこんなにも貴方を愛している自分が嫌い・・・。
(2005・10・7) 空
※自分よりもずっと綺麗で能力もあるひとに愛されるとこんなことばかり思うものじゃないでしょうか。
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