藤
やっとアカデミーも休暇になって女と遊べる。
ったくほんとつまんねーよな。軍隊だからオトコばっかでさ。
たまにオンナがいると思えばプラント命のお堅い奴で、こんなのはオンナとは呼べねーよな。
当然、外から連れ込むわけだが、オレの場合は口説き落とすことなど殆どない。
たいていオンナの方から寄って来てくれる。 ま、ありがたいことで・・・。
今日のお相手は10歳も年上のオンナ。
オレのどこが良いんだか知らないが、まあお互いアソビだと割り切っているから楽だけど。
「・・・ん・・・ディアッカ・・・」
「なんだよ まだ足りてないのかよ・・・淫乱だなオマエは」
「フフ・・・十分楽しませてもらったんだけれど・・・でもねえ・・・」
「じゃあ何だよ・・・その顔は・・・誘ってるのかよ。」
「フフフ・・・」 色に濡れたオンナの肢体が絡みついてくる。面倒くさい。
「悪いけどサ・・・もうオレその気ないから〜後は他の奴と楽しんでくれない?」
「・・・・・・・・・!」
縋り付くオンナを振り解いて服を着る。
オンナは追いかけている時が一番燃える。振り向かれたら途端に興味を失う。いつもオレはそうだ。
部屋から出て行こうとした時、オンナがオレに向かって言った。
「アンタって藤の花の様ね・・・」
「藤の花・・・?」
「そう藤の花・・・アンタの瞳と同じ色の花」
「フウン・・・それって何か意味でもあるのかよ」
オレはあざけるようにオンナに向かって言い放つ。
「最初は小さい苗木なのに・・・適当な樹を見つけるとそこに根をはって寄生するのよ。