アンタって藤の花の様ね。

やっとアカデミーも休暇になって女と遊べる。
ったくほんとつまんねーよな。軍隊だからオトコばっかでさ。
たまにオンナがいると思えばプラント命のお堅い奴で、こんなのはオンナとは呼べねーよな。
当然、外から連れ込むわけだが、オレの場合は口説き落とすことなど殆どない。
たいていオンナの方から寄って来てくれる。 ま、ありがたいことで・・・。



今日のお相手は10歳も年上のオンナ。
オレのどこが良いんだか知らないが、まあお互いアソビだと割り切っているから楽だけど。












「・・・ん・・・ディアッカ・・・」

「なんだよ まだ足りてないのかよ・・・淫乱だなオマエは」

「フフ・・・十分楽しませてもらったんだけれど・・・でもねえ・・・」

「じゃあ何だよ・・・その顔は・・・誘ってるのかよ。」

「フフフ・・・」 色に濡れたオンナの肢体が絡みついてくる。面倒くさい。

「悪いけどサ・・・もうオレその気ないから〜後は他の奴と楽しんでくれない?」 

「・・・・・・・・・!」

縋り付くオンナを振り解いて服を着る。

オンナは追いかけている時が一番燃える。振り向かれたら途端に興味を失う。いつもオレはそうだ。

部屋から出て行こうとした時、オンナがオレに向かって言った。

「アンタって藤の花の様ね・・・」

「藤の花・・・?」

「そう藤の花・・・アンタの瞳と同じ色の花」

「フウン・・・それって何か意味でもあるのかよ」 
オレはあざけるようにオンナに向かって言い放つ。

「最初は小さい苗木なのに・・・適当な樹を見つけるとそこに根をはって寄生するのよ。

そしてその樹に絡み付いて・・・養分をすべて吸い尽くすの・・・
それこそ枯れて倒れてしまうまでね・・・」

「それがオレって・・・わけ?」

「そうよ!女に絡みついて・・・すべてを奪って・・・奪い尽したら捨てる・・・
まるで・・・アンタそのものよね!」

「言ってくれるじゃん?」

「今まで何人の女を弄んだの?」オンナはしわがれた声でオレに言う。

「さあね・・・」 オレは他人事のような顔で返事をした。

更に冷たい言葉を続ける。

「ところでオマエ・・・何か勘違いしてない?」 

「勘違い?」

「オレ、オンナなんて捨てたコトなんてないケド?」

「な・・・!何言ってるのよっ!」 オンナの顔が醜く歪む。

「だってさぁ〜最初からそんな関係じゃないでしょ?
捨てられたなんてさあ〜!バカじゃない?」

「・・・・・・・・・」

「ここだけのハダカのお付き合い・・・ってね」 

呆然とするオンナを後に、オレはウインクをひとつ投げてドアを閉めた。











(藤の花ね・・・)


ま、からみつく価値のある女なんて・・・どこにもいないと思うけれどね・・・・・・。













                              (2004.9.26) 空




※ディアッカってこんなイメージがありますね・・・「鬼畜少年」ですね・・・・ (泣)

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